ドクターカー重複要請 南部町・七戸町 その4

2012年10月07日 20:08

救急隊長は機関員に車両停止を指示した。
機関員(救急車を運転する救急隊)も予想していたらしく
車はすぐに停車した。
「この先が、七戸へ向かうのと、
八戸ERに向かう、
分岐点です。
ここで停車し、
ドクターカーを待ちます」隊長
機転の利く隊長だ。
「助かります」私
私は、石崎研修医に、これから予想されること、
対処法を説明した。
ここから、ER、まで15分。

まぶしい赤いフラッシュが救急車の窓を染めた。
そして、サイレンの音が右側を追い越す。
救急車のフロントガラスに、
「spirits of Hachinohe」の青いロゴが見えた。
ドクターカー1号だ。

私は、救急車の左横スライドドアから出て、
ドクターカー1号に乗り移った。

「入江さん、七戸に向かって」
「まだ、要請受けていません」
「いまの言葉が要請です」
「了解」
18時29分ラブフォーは再びサイレンを鳴らして、
左の道へ進んだ。
振り返ると、救急車は右の道へウィンカーを点滅していた。
「入江さん、ここから七戸遠いね」
「八戸市民病院から出るより近いですよ」
意外な返答だった。
夕方の交通渋滞の市街を抜けて病院から七戸に向かうより、
三戸郡から直接七戸に向かうのが早いという。

私は、短時間に決断したことが正解でほっとした。
入江ドライバーは、詳細を八戸消防に無線で報告していた。
私は携帯電話で、ダイレクトブルーPHSに連絡した。
「研修医一人救急車に残してきた。
アドレナリ追加注射の指示を出してあるが、
そちらから、電話で助言してあげて」
「分かりました。七戸町まで気をつけて出動してください」丸橋医師
・・・
名川救急車は、八戸ERに到着した。
ER入室時、
まだかゆみはあるが、
血圧は100以上あった。
つまり、現場出動治療は成功だった。
石崎研修医はほっとした。
ドクターカー1号はハイスピードで七戸へ向かっていた。
(続く)


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/1133-7972e9e9
    この記事へのトラックバック