熱中症発生 その2

2012年08月02日 23:17

10時54分中部救急1が現場に到着。
高度375mを北に向かっていたEC135に無線が入った。

10時59分ドクターヘリは、あと数分でランデブーポイントに着陸予定。
中部消防57から無線が入る。
「東の風1m」
中部消防57は携帯無線器。
支援の消防車から降りて、
そとから、無線しているらしい。

着陸は、芝地だった。
ここは、サッカー場。
ロンドンオリンピックのサッカー場には負けるが
きれいに芝が刈られていた。
広いグランドの端に赤車が止まっていた。
中部消防2のタンク車だ。
黒い消防服、銀色のヘルメット、
透明なゴーグルをかけた消防隊員がヘリコプターを正面に見ていた。

EC135は高度400mから
西から東方向に向かい斜めグランドに進入した。
風に向かうのがヘリコプターの離着陸の鉄則。
メインローターが回転を落とし、浮力がなくなる、
着陸寸前でも浮力を確保するためだ。

高度を落としながら、機体は斜めに傾いて左旋回する。
高度50mくらいで一度機体の動きが止まる。
機長は、緑の芝を揺らしながら、
スロットルを操る。
左前席に整備長は、右ドアをわずかに開けて、
体を外に投げ出す格好で
地上を見つめる。
4枚羽のメインローターの角度を前寄りから垂直に補正する。
ホバーリングしながら、着陸地点を探す。

「いいよ、もう少し右」
整備士の声にあわせて、機体は右に動いた。
エンジン音は向こうの中学校の壁にこだまして、
やや大きく聞こえた。
きょうは、夏休みで生徒はいない。
「降ろすよ」機長はゆっくりと機体の高度を下げる。
どうやって高度を下げるか、
医師の私は知らない。
(続く)


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