FC2ブログ

深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 最終

2018年10月26日 18:48

5  ○歳代男性。
救急隊現場STARTtriageでCPA。
SCU STARTtriageで医師が黒判断。
二次輪番病院が収容不能で、
やむを得ず八戸ERへ搬送。
死亡。

SCUで優先順位を症例1気道緊急>症例2ショックと決定した。
この判断は結果的に症例1の救命につながった。
そして、症例3の女性の救命につながった。

藤田医師と佐々木、森医師の現場活動は勇気があり、
正確だった。
コンビニ駐車場をSCUにした八戸消防の判断はよかった。
難しい現場判断を下した救急隊長も立派だった。
車外放出全員を見つけだした消防隊の活動と夜間照明器具の威力はよかった。
一直線に進む、劇的救命チームはよかった。

せっかくの高級車に乗っていたのに、
安全装置を十分に受けられなかった若い5名の傷病者を気の毒に思う。
車の値段は、スタイルやエンジンパワーではなく、
主に安全装置とその開発費用にあることを、
5名の若い乗員は知らなかったのであろう。
安全装置は、シートベルトをした前提で開発されてきた。
生き残った2名の若者は、今後シートベルトを必ずするはずだ。
シートベルト未装着の高級車より、
装着している小型車の方が安全だ。

死亡した3名に合掌。


深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 完


深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 その6

2018年10月25日 18:45

3 ○歳代女性。
救急隊現場STARTトリアージ赤。
SCU スタートトリアージ黄。
救急隊単独で八戸ERへ搬送した。
ER入室時呼吸数24、血圧130、
脈拍130、GCS13、
頭部胸部腹部骨盤外傷で胸腔ドレーンと輸血を行った。
予測救命率94%。
普通に救命できた。


先着した救急車3台は、
救命の可能性のある3名の赤トリアージ傷病者に全力投球する。
現場に消防隊を残し、
救急隊長をはじめ、
3隊の救急隊は、
現場を離れた。
3台はコンビニSCUへ向かう。

残された消防隊は、オイル漏れ処置、
他の傷病者発見作業に追われていた。
少しして、後続の救急車が3台到着した。

4 20歳代男性。
救急隊現場STARTトリアージで黒。
後続救急隊はCPRしながら
SCUへ運ぶ。
STARTtriageで医師が黒判断。
医師が黒と判定すれば現場で死亡確認もできる。
二次輪番病院収容。
死亡。
(続く)

深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 その5

2018年10月24日 18:44

先の重症赤2名の処置次第で、この女性に処遇を決めることにした。

1 ○歳代男性。
救急隊現場STARTトリアージ赤。
SCU でのPAT法triage赤。
PAT法triageとは
身体所見から緊急度重症度を決めるもの。
スタート法トリアージより正確。
ただし、診療技術と診療時間を要する。
顔面外傷と気道出血による気道閉塞、
血圧130、意識昏睡状態JCS100,GCS7、
森医師と藤田医師2名で輪状甲状靭帯切開後に森医師1名が同乗し現場出発した。
ER入室後、頭部外傷の手術を開始した。
予測位救命率46%
劇的救命

藤田医師は輪状甲状靭帯切開後に救急車を下りて、
2番目の救急車へ移った。


2  ○歳代男性。
救急隊現場STARTトリアージ赤。
SCU でのPAT法triage赤。
橈骨動脈触れず、心拍数110、
呼吸数20、意識昏睡状態JCS300,GCS3、
救急車内で佐々木医師が気管挿管した。
藤田医師が蘇生的左開胸術施行。
末梢の血管が浮き出なかったので、
骨髄内輸液を開始した。

医師2名同乗し現場を出発した。
この時点で、
3番目の女性の追加処置はあきらめた。
救急隊単独で八戸ERへ搬送を隊長に告げた。
20歳代男性はER到着時心肺停止状態.
ERで緊急開腹手術を開始した。
肝臓、脾臓損傷があり。
心拍再開することなく、永眠した。

単独傷病者のドクターカー活動時は、
救急隊長の下に医師が着く。
指揮権は救急隊長にある。
医学的問題や緊急処置の時は、
医師が隊長の一時的に上位になるが、
落ち着き次第に、
指揮権を隊長に譲る。
一方、SCUでは、ほぼ病院の管理に似る。
したがって、そこは現場近くではあるが、
指揮権は医師が取る。
救急隊長から情報をもらい、
医師が全てを決定する。
それがSCU。
(続く)

深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 その4

2018年10月22日 18:43

先着したピックアップドクターカーは、
北を向いて停車した。
直線道路は、丘を越え緩やかな高低差を作ってコンビニ前につながる。
派手な赤色灯が連なって周囲を照らしながらこちらに向かうのが、
よく見通せた。
光から少し遅れて
零下の気温の空に、
ピーポーサイレン音の三重奏がこだまする。
3台が作る音は、
一大事を周囲に知らせていた。

連なって三重奏が大きくなった。
3台がコンビ駐車場に到着した。
3名の救急医は、反射板付きの赤い災害服を着こんでいた。
最近の救急医は黒や紺色の災害服を着こんでいることが多い。
昼の活動では黒でもいいが、
夜の活動では黒は目立たない。
危険だ。
二次災害に巻き込まれないためには、
反射板はもちろんだが、
目立つ色彩の災害服が望ましい。
八戸の災害服は13年前から赤だ。
英国の災害服は医師が赤だ。
国内では、災害服に赤を使っているのは、
八戸のほかに一か所しかない。
おしゃれではないが、
安全な色彩だ。
年間1500回出動する八戸ドクターカー医師は、
安全な赤を着る。

救急隊長がすぐに下りてきて、
赤い災害服の藤田医師に近寄る。
赤気道緊急が1名、赤ショックが1名、もう一人は赤の意識障害は回復しています。
藤田医師は、森医師を気道緊急に配置した。
佐々木医師をショックに配置した。

そして、3人目に藤田医師が接触した。
3人目女性はスタートトリアージですぐに黄と判断した。
これなら少し待てる。
(続く)

深夜ピックアップドクターカーで医師3名出動 その3

2018年10月21日 18:41


現場に向かう救急車には、
消防八戸から無線が入る。
「傷病者は多数。
最低6名。
数名車外放出」
消防八戸は、追加で救急車を手配する。

先着した救急隊3名がトリアージを開始した。
高級乗用車の5名中、3名は現場トリアージ赤。
2名は黒。
トラック運転手は緑。

まもなく追加の2台の救急車が到着した。
先に赤の3名を乗せて救急車3台が現場を出発した。
現場には、消防隊が残り
後続の3台の救急車を待った。
後続の2台は、黒の2名を収容し現場を出発した。
残り1台は4t車運転手のSTARTtriage緑を直近二次病院へ搬送した。

ピックアップドクターカーは中間地点のコンビニ駐車場(現場から3km)を
Staging Care Unit (臨時医療拠点SCU)とし南下してくる救急車を待ち受ける。

 SCU(臨時医療拠点、Staging Care Unit)
SCUステージング・ケア・ユニットとは、
広域医療搬送拠点とか広域搬送拠点臨時医療施設と言われる。
災害時
自衛隊の駐屯地や空港、
や広い平地のある施設などに
臨時の医療施設を立ち上げ
傷病者を集める。
そこで、しっかり緊急処置をして、
ヘリコプター、救急車などを使いしっかり治療ができる病院へ搬送する。
搬送中に、急変し死亡することを避ける。
このような作業をする拠点のことをSCUという。
・・・・・・
3台の救急車が
コンビニSCUに向かう。
(続く)