新井田川

2018年07月12日 18:26

夏です、北国も。
八戸も暑くなりました。
でも、前橋や熊谷の比ではないですが。
八戸新井田川鏡面像

病院の隣の新井田川にいだがわ
です。
とてもきれいです。

東日本大震災の時は、
この川に津波が上がってきました。

痙攣重積 最終

2018年07月11日 18:09

伊沢医師に私は告げる
「呼吸の深さを見て、
浅くなったら、バッグバルブマスクで補助呼吸を開始してください」
私は、ナースに、
「さあ、今だぞ。
血管確保は」
先ほどまでと違いぐったりした上肢に、
わたしは、再びゴムで駆血をして、
20G留置針を入れた。
ジアゼパムが効いていた。

米国の痙攣重積のガイドラインには、
ジアゼパムまたはミダゾラムIVとある。
第2選択薬にフェニトインがある。
フェニトン(アレビアチン)の注意点で、
あまり知られていないことがある。
中毒による痙攣には使わないほうがいいという事。

例えば、三環系抗うつ剤や四環系の過量による中毒性痙攣に使うと、
不整脈を起こし、さらに心室細動になることもある。
だから使わない。
テオフィリン(ネオフィリン)は喘息に時に、使用することがある薬剤。
アメリカのガイドラインでは喘息に使われない薬だが、
日本ではまだ喘息に使われえている。
血中濃度が上がると痙攣をおこすことが問題となっている。
テオフィリン中毒による痙攣には、
フェニトインは無効である。
だから使わない。

患者は救命救急センターに入院した。

痙攣重積 完

痙攣重積 その5

2018年07月09日 18:08

さて、患者の様子はどうなのかと思いながら、
停車した救急車に走ってゆく。
救急車の後ろのハッチドアを3回ノックして開けた。
予想と違っていた。
救急車のストレッチャー上に、男性が寝かせられていた。
両方の腕は曲がり、小刻み震えていた。
顔も震えていた。
目は閉じていた。
痙攣重積だ。
意識が戻らないうちに、
短時間にけいれんを繰り返すことを痙攣重積という。
早く痙攣を止めることが、、後遺症軽減に結び付く。

私は、ナースにジアゼパム5mg注射器に詰めてという。
ナースは、黄色い液体を1mlを2.5ml注射器に詰めた。
ジアゼパムは10mgが2mlだ。
救急で使う薬は、1mg1mゃ10mg1mlが多いが、
ジアゼパムは違う。
だからナースへの指示は
5ミリではだめ。
しっかり5ミリグラムと伝える。

私は、男性の右腕を引っ張り、伸ばす。
右腕の手首あたりを私の両膝の間に挟み硬く固定した。
ゴムの駆血帯を肘の上5cmくらいに巻いた。
アルコール綿で肘をこすると、
青い静脈が浮き出た。
ナースはジアゼパム5㎎が入った2.5ml注射器に青針を付けて渡してくれた。
私は、肘静脈に針を刺す。
注射器の押し子をわずかに引くと陰圧で血液が逆流する。
素早く
ジアゼパム5㎎を直接静注した。
直ぐに針を抜く。
使用済みの注射器は、黄色の針ケースに捨てる。
黄色い液体が静脈内に入ると、
約5秒で上肢のツッパリがとれ始める。
10秒後には私の両ひざでの挟み込んでの固定は不要となった。
(続く)

痙攣重積 その4

2018年07月08日 18:06

私は、おいらせ救急に無線を入れた。
地上を走っているはずだ。
ドクターヘリとのランデブーポイントは三菱製紙工場駐車場。
そこに向けて走っているはずだ。
「八戸ドクターヘリ11よりおいらせ消防1どうぞ。
痙攣が止まっているなら、
ドクターヘリをキャンセルしてもいいですよ、どうぞ」
「・・・・」返答はなかった。

機長は
「着陸します」
駐車場には、吹き流しを上げた赤車が端に止まっていた。
EC135はゆっくりと、斜めに地上にむかった。

着陸の宣言のあと、整備長が左前ドアから降りた。
そして、後部左ドアを外から開けてくれた。
救急車はまだ到着していない。
メインローターは急激に回転数を落としている。
もう、4枚羽を確認できるくらいにゆっくりと回っていた。
機長は操縦席の天井にある、
ビールの栓抜きのような形のレバーを引いた。
メインローターのブレーキだ。
15秒後メインローターが止まった。
我々は外に出た。
5秒後に救急車のピーポーサイレンが近づいてきた。
痙攣が止まったのなら、ドクターヘリキャンセルでいいよ、
と救急隊に無線を入れいてたが、
その返事はなかったことを思い出す。
安定しているのか、
それとも悪化か。
無線に出られないこたは、
心肺蘇生中なのか。
痙攣は心室頻拍の症状だったのか。
最悪のことを念頭に入れる。
(続く)

痙攣重積 その3

2018年07月07日 18:02

EC135は機種を少し前下にして10秒後には高度300mに浮かんだ。
左には八甲田山があるはずだが、白い雲で見えない。
きっと、八甲田山方面は雪なのだろう。
八甲田山中の酸ヶ湯温泉では積雪が4mを超えたという。
右下に、建設中の屋内アイススケートリンクが見える。
平昌オリンピックで活躍した、
高木姉妹は、2年後には、
八戸の新築リンクで行われる国体に出場してくれるはずだ。
白い雪に浮かぶ街のビルがきれいだ。
高度400mで北に向かう。
右には青い太平洋が見える。
東側はすみった青い空が続いている。
6000km先にはハワイ諸島があるのを想像できる青さだ。
整備長が無線を入れた。
「八戸ドクターヘリ11より、消防八戸どうぞ」
「消防八戸です」
「八戸ドクターヘリは、三菱製紙工場に向けて飛行中。
到着まであと5分」
「消防八戸了解。現場の救急隊はおいらせ救急1、現場到着済み、
おいらせ救急1と無線交信して下さい」

「八戸ドクターヘリ11よりおいらせ救急1どうぞ」
「おいらせ救急1です。患者情報です。
痙攣ありましたが、今は止まっています。
バイタルサインは○○○」
機長はが、室内通話で話しかけてきた。
「まもなく着陸です。
もう一度シートベルトを確認してください」
「はい」「はい」「はい」
(続く)