フライトドクター木川 その1

2012年05月16日 18:00

日曜日五所川原消防から要請あり。
意識障害。青森県病へ搬送した。
脳出血で県病脳外科入院。

昨日、五所川原消防から要請あり。
頭部外傷。青森県病へ搬送。
最近五所川原消防がドクターヘリの使い方に習熟してきた。

そして、今日のヘリ番は木川医師と丸橋医師
木川医師は、4月からフライトドクター認定となった。
1回目当番日悪天候で運休。
2回目当番日は、外傷転落事故に出動。
そして今日3回目のヘリ番。
これまで候補生(OJT)フライト件数50回以上。
外傷講習会PTLSのインストラクター。
ドクターヘリ講習会を受講。
JPTEC受講。
病院長からフライトドクター認定証を受けた。

遠距離搬送時は、患者家族もドクターヘリに乗せる。
その場合は、医師は1名で出動する。
OJT(訓練中)の丸橋医師は留守番となる。

朝の救命カンファランス中、下北半島むつ消防から要請あり。
「むつ病院から、弘前大学まで、
心臓病の患者を搬送してほしい。
家族あり。」
木川医師とナースは、
離陸した。
八戸上空は快晴。
このような転院搬送は、防災へりの受け持ち。
ドクターヘリは原則、現場出動。
理想では、防災へりが、むつ病院に青森空港から離陸してむかう。
むつで、患者とむつ病院の主治医が防災へりに乗る。
患者は青森市の病院に入院。
むつ病院の医師は、車や電車でむつ市まで自力で帰る。
午前10時にむつを離陸し、医師がむつ病院に帰るのは13時から14時。

防災ヘリに、帰り医師を搬送することを何度か頼んだが、
青森県は出来ない。

ドクターヘリなら、八戸の医師が患者搬送を受け持つ。
とっても、いい制度。

順調にむつ市へ向かう。

むつ総合病院は、ドクターヘリ搬送件数が増えたので
敷地内へリポートを近く作る予定でいた。
災害拠点病院なので、当然ヘリポートが必要。
青森県の災害拠点病院でヘリポートを持つ施設は少ない。
災害基幹病院の県病でさえ、
ようやく昨年ドクターヘリのために県の補助金で作った。

しかし、むつ病院は予算のことで、ヘリポート建設計画は頓挫。
残念。
青森市でドクターヘリが始まれば、
函館でドクターヘリが始まれば、
その離着陸の数が多くなり、
必ず、敷地内へリポートが必要になるだろう。

EC135は順調に、湘南生まれの木川医師を乗せて
北に向かった。
六ヶ所村を越えて
横浜を通過した。
(続く)

名探偵コナン 最終

2012年05月15日 18:00

さらに、運がいい。
家族が見つかった。
家族は病院に、入院歴がある。
家族に直ぐ連絡がついた、
病院近くに住む。

血液検査の結果と家族到着はほぼ同時だった。

発症2時間後、脳梗塞急性期治療、
血栓溶解薬tPAの注射が開始された。

年間救命科に入院になる患者数は、2500人。
そのうち400人が脳梗塞。

2時間後、動かなかった足が動いてきた。
顔の麻痺も戻る。

執念コナンの推理は大当り
救急にはこんなに一生懸命な医師もいるんです。

名探偵コナン軽米医師大活躍。
(完)

名探偵コナン その2

2012年05月14日 18:00

次に手に取ったのは、預金通帳。
地元銀行の名前が書いてある。
ページをめくると、今日の日付。
「これだ」
コナンの推理はこうだ。
「まず、銀行で預金を下ろして、それからスーパーマーケットに買い物に出かけた。
そこで、レジ並ぶ前に気分が悪くなり、ベンチに座った。それから救急車」
通帳の預金を下ろした記載がある行に、数字が書いてある。
支店番号だ。
支店番号から、支店名を探すのは容易だ。
コナンは、割り出した銀行支店に電話する。

患者は、CT室へ移動した。
予想通り、異常所見はない。
つまり、急性期の脳梗塞。
発症からまだ間もないはず。

コナンは、銀行員に女性の名前を告げ、事情を説明する。
すると
「そのお客様は、よくお顔を記憶しています。
よく利用なさっています。
今日も、おいでになりました」銀行員
「何時ですか」コナン
「ちょっと待って下さい」銀行員
「14時40分です」銀行員
「その時、何か異常はありませんでしたか」コナン
「いえ、いつもと同じです」銀行員
「ありがとうございます、参考になりました」コナン

ガッツポーズが出た。
現在時刻16時。
最終未発症時刻14時40分。
1時間20分前。tPAが使える。
(続く)

名探偵コナン その1

2012年05月13日 18:00

女性は、スーパーユニバースで椅子にもたれかかっていた。
店員は、異常に気づき119通報。
八戸消防は、救急車を1台向かわせた。
顔面麻痺、左手の脱力、会話が出来ない。
脳卒中を当てるには苦労しなかった。

病院選定、八戸ER.

15時26分ER入室。
近藤医師と木村医師がER当番。
木村医師は、岐阜生まれ、京都大学卒業9年目。
救急修行に4月から八戸救命の仲間入り。
得意は、神経内科。

診察の結果、脳梗塞らしい。
血栓溶解療法はどうだろう。
しかし、患者本人は、会話がちぐはぐ。
目撃者はいない。
家族に連絡とれず。
未発症最終目撃は何時?

手の開いていた軽米医師が、女性の持ち物を見た。
スーパーユニバースで倒れたなら、レシートがあるはず。
それの時刻が最終未発症時刻だ。
この時点で、名探偵コナンになりきる軽米医師。

探せた。
財布の中に、目的のユニバースの白いレシートがあった。
数枚。
いいぞ、
そして、日付と時刻を確認した。
「うっつ、これは2日前のものだ」軽米医師
残念、レシートからは判明できなかった。
あきらめないコナン。
(続く)

質問:ドクターヘリは50km圏内だけですか

2012年05月12日 18:59

質問を頂きました。
「ドクヘリは半径50km圏内の地域は飛びますが、
50km超えて飛べない地域もあります。
その地域は救急車で運ぶしかないのでしょうか?
3次救急病院が少ない上、1時間以上も掛けて運ぶ悪循環、
何とかならないのか?と思っているのですが、
どう思われますでしょうか?
広域連携体制を整えているところもありますが、
それでも厳しいといったところでしょうか?
また、他の都道府県での体制はどうなっているのだろうか?
北陸の現状が気になっております。
一般人でも読めるような論文などがございましたら、
教えて頂けますと助かります。
ずうずうしいお願いで申し訳ありませんが、
よろしくお願い致します。
http://pic.twitter.com/IB6sPEVi」

はい、お答えします。
死にそうな大出血の大怪我患者を救うには、
50km圏内が限界といわれています。
そのため、先進国ドイツでは、50km毎にドクターヘリが配備されています。
国内では、千葉、静岡がそれに当ります。
50km毎にドクターヘリがない日本では、
大怪我に、対して、50kmを超えて普通に出動します。
青森県ドクターヘリも、130kmの長距離搬送で、
本州最北端の大間に出動し、重症外傷を救ったことがあります。

北陸では、新潟県にまもなくドクターヘリが入ります。
福井、石川,富山では、ゆっくりではありますが、
連携したドクターヘリ導入の動きがありあます
(富山の講演で情報収集しました)。
この地域は、2008年段階では、
ドクターヘリに否定的意見が多かったのですが、
現在は、かなり積極的です。


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また、インターネット上でも読めます。
編集しているのが、女性のせいか、きめ細かい美しいできばえです。
書いているのは、ドクターヘリの第一人者たちです。

岩手県ドクターヘリが運航し
国内35機が飛んでいます。

一県で出来ない地域は連携で、
複数機必要な地域はより積極的に、
不要な地域は、他に地域の足を引っ張らないように、
全国配備をまず目標にします。